流れのままに

流れのままに おのが道をゆけ ひたすらに ひたむきに

二〇〇五年葉月

e4a2dbc6.jpg 朝夕、すっかり涼しくなってきた。
 グット・ニュースである。

 江藤淳氏は『閉ざされた言語空間』−占領軍の検閲と戦後日本−という著作を残してくれた。
 これもグット・ニュースである。

 「言語をして、国語をして、ただ自然の儘にあらしめよ。CCDの実施した民間検閲を、一次史料によって検討し始めて以来六年有余、ここにいたってわたしはいささかの感慨なしとしない。今日の日本に、あるいは“平和”もあり、“民主主義”も“国民主権”もあるといっていいのかも知れない。しかし、今日の日本に、“自由”は依然としてない。言語をして、国語をして、ただ自然の儘にあらしめ、息づかしめよ。このことが実現できない言語空間に、“自由”はあり得ないからである」 (平成元年八月・文藝春秋刊・「第10章」より)
※CCD は Civil Censorship Detachment の略。民間検閲支隊のこと。

 「文庫に収めるに当たって、テクストの改変は一切行わなかった。米占領軍の検閲に端を発する日本のジャーナリズムの隠微な自己検閲システムは、不思議なことに平成改元以来再び勢いを得はじめ、次第にまた猛威を振るいつつあるように見える。このように、“閉ざされた言語空間”が日本に存在しつづける限り、このささやかな研究も将来にわたって存在意義を主張し得るに違いない」 (平成五年九月・文春文庫・「文庫版へのあとがき」より)

 彼が危惧したことが、今日の日本のジャーナリズムに起こっている。
 これはバッド・ニュースだ。
 
 にもかかわらず、希望がある☆
 インターネットがる☆
 これはグット・ニュースである。
 
◎ 鎌倉大仏 ◎

 正式には、金銅阿弥陀如来像という。大異山高徳院清浄泉寺(浄土宗)のご本尊。高徳院は光明寺(材木座)の奥の院だといわれている。
 
 大仏さまは緑を背にし、その高さ11.35m、重さ124tのお姿は鎌倉のシンボルとして名高い。今でこそ緑青のお姿が定着しているが、完成当初は全身金箔を施した華麗な姿であった。現在も一部にその跡が見られる。また、胎内拝観も可能で、圧倒される外観に比べ、少し窮屈で別な大仏さまが感じられる。

 大仏さまが、いつ、何の目的で造られることになったのか定かではない。修行僧の沙門浄光が全国から寄付金を募り、現在より小さい、木造仏が造られたのが始めと伝えられている。現在の金銅仏は、建長4年(1252)に製造が、開始された。正確な完成年は不明。当初は大仏殿に収まっていたが、応安2年(1369)、明応4年(1495)の水害で殿舎が流され、現在の露坐のお姿になった。

 江藤淳氏は晩年をこの鎌倉で過ごした。

 感謝

315d0724.jpg おはようございます!
 朝の風がヒンヤリトして氣持ちよい。

 わたしたちの身近なテーマは、年金、イラク自衛隊派遣、靖国参拝、北朝鮮拉致、少子化、税制などで、郵政の問題は最優先事項ではない。しかしながら、小泉内閣が提出した「郵政民営化法案」の是非と「郵政民営化」の是非は別途論議をする必要がある。なぜなら、「郵政民営化法案」と「郵政民営化」は別のテーマなのだから。

 大切な問題がある。自民党がマニュフェストで示した「2007年度をめどに消費税を含む税の抜本改革を実施する」ことである。このまま自公政権が継続されるなら、2007年度に消費税率の再引上げが実施されるに違いない。それも、国政選挙を経ずに。2007年度の消費税率引上げとなると、その決定は2006年末になる。しかし、次の参議院選挙は2007年である。したがって、わたしたちは9月11日の選挙で、「2007年の消費税増税」を認めない意思表示をし、消費税増税が決定される環境形成を回避する必要がある。よって、今回の選挙に「郵政民営化法案」の賛否を問う国民投票的な意味を持たせてはいけない。これから2009年までの4年間の政権を選択する選挙なのだということを意識しよう。

 さて、今日はコメントを下さる智友Y・杉野さんがお好きな
 ウィットとユーモアのお話をお楽しみいただきましょう☆

 吉田茂さんは独特のユーモア、ダジャレ、ウイットに富んだ話が
 沢山残されている。ユーモアやジョークは、
 交渉事には潤滑油の役目を果たすことがある。

 先の大戦後、フィリピンの賠償使節団が来日したときは、こう言った。

吉田: ご来日を待ちかねておりました。
    賠償の支払いは、その原因をつくった側にある、とお考えでしょうね。
相手: その通りです。
    今度の訪日も、日本軍により大きな被害を受けましたので、
    賠償金の問題で伺ったのです。今の言葉を聞いて安心しました。
吉田: わが国は神代の昔から、
    貴国のフィリッピン海域から毎年台風をよこされ、
    甚大な被害を被っております。
    今被害を計算させておりますので、でき上がり次第、
    お送りさせていただきます。
相手: 一本取られた。(と笑った)

 その後の交渉は順調に進んだという。この話は海外にも伝わり、サンフランシスコ講和会議に出席していたオーストラリアの首脳からも「食うか食われるかの外交交渉のときにそんなユーモアが出るとは、たいした政治家だ」と話題になったという。

 また終戦直後のまだ国民が焼け野原で飢えと闘っているころ、吉田さんはマッカーサーに「450万トンの食糧を緊急輸入しないと国民が餓死してしまう」と訴えた。結局6分の1以下の70万トンしか輸入できなかったが、餓死者は出なかった。マッカーサーが抗議をしてきた。

M氏: ミスター・ヨシダ、私は70万トンしか渡さなかったが、
    餓死者は出なっかったではないか。日本の統計はいい加減で困る。
吉田: 当然でしょう。若し日本の統計が正確だったら、
    むちゃな戦争などいたしません。
    また統計どおりだったら、日本の勝ち戦だったはずです。

 マッカーサーは腹を抱えて笑い出したという。

 吉田さんのジョークで特に知られたものは、1960年の日米修好通商100年祭に日本代表として訪米し、外国人記者に質問されたときの問答である。彼は82歳であった。元気な様子を褒められると、こう言った。「元気そうなのは外見だけです。頭と根性は生まれつきよくないし、口はうまいもの以外受け付けず、耳の方は都合の悪いことは一切聞こえません」。特別の健康法とか、不老長寿の薬がありますか?という質問には、

 「はい、強いてあげれば人を食っております」とすました顔で即答した。

 こんなこともあった。
 外交上の会見の場で謝罪しなくても良いのに突然

   "I am sorry" と言った。その場にいた一同は、なんだろう?

 と驚いていた。次の瞬間、吉田さんは一言、

 「私は、総理です」と言った。

 緊張したその場は、一瞬で和んだという。

 街頭演説の件も良く知られている。冬で寒かったため、オーバーを着たまま街頭演説を始めると、「オーバーを脱げ!失礼だぞ!」と激しい野次が飛んだ。吉田さんは少しも慌てず、オーバーのエリをつかんで引っ張りながら、こう言った。

 「これが、ほんとの街頭(外套)演説です」

 会場の聴衆は大爆笑。野次は黙ってしまった。

 人情話もある。戦時中は親英米派として、和平工作した容疑で憲兵に逮捕されたこともあった。吉田邸の書生が憲兵隊のスパイだった。その書生が戦後現れて、「上官の命令とはいえ申し訳ないことをしました」と詫びると、「忠実に任務を遂行したのだから、別に謝る必要はない」と激励し、就職の世話までしている。

 大東亜戦争が始まると、グルー合衆国大使夫妻は、憲兵の厳重な監視下におかれ、大使館内で窮屈な抑留生活を送っていた。日本人は誰も知らん顔であったという。ところが、吉田さんだけが、クリスマス、正月、グルー夫人の誕生日などには、肉や香料、石鹸、花束などをたくさん贈った。
 クレーギー英国大使に対しても同様であった。吉田さんは「仇敵に対しても塩を送るのが、武士道である」との信条の元に実行したようだが、終戦後、こうしたことが、連合国占領軍との意思疎通を円滑にしたことは明らかである。

 彼が総理を退いて、8年の間に、彼の評価は「アメリカ一辺倒の売国奴」から「日本再建の恩人」に変化していた。『大磯随想』という本を出版し、その出版記念が行われた。

「私の想い出を本にするから、原稿を書けというバカが来た。
そんな本を買うバカがあるかと言ったら、何万人もバカが買って読んだらしい。
今度は出版記念会をやるというバカが現れた。
会費まで出して来るバカがあるかといったら、
今日はこんなに大勢のバカが集まった」

 満場のお客さんたちから、あたたかな拍手が鳴り響いた。

 1965年に英国のエリザべス女王夫妻が吉田を訪問した。
 女王は富士山が見られないのを残念がった。
 吉田さんはにこやかに笑い答えた。

 「富士は自分より美しい人に眺められると、はにかんで顔を隠すのです」
 
 吉田さんから見習うべきところは他にもある。
 選挙区への利益誘導を一切しなかったことである。
 それに関しての彼の口癖がある。

 「投票したのは高知県民でも、私は国会議員です。
  国のことを考え、県内の問題は、知事や県会議員の仕事です」

 ある時、県会議員がやってきて、
 「総理、地元には鉄道がありません。ツルの一声でぜひ実現を…」
 吉田さんは顔色を変えて、
 「汽車ですか、時代遅れですね。
       ツルの一声で、土佐の鉄道はやめにしましょう」
 と答え、退室した。後に、
 「今の発言で私の票は5,000は減りましたね」と側近に語った。

 16年の代議士生活で選挙区からの陳情は一切受け付けなかった。

 ウィットとエスプリに満ちた会話をし、
 世界情勢、宇宙、科学、音楽、絵画、映画、文学、雑学、スポーツなど
 森羅万象にわたって面白く分かりやすく語る人物になりましょう☆

 さあ、このお話で終わりにしましょう☆

 合衆国第16代大統領リンカーン Abraham Lincoln (1809-65) 。
 大統領に就任した後、支援者の一人が「彼を使ってくれ」と
 一人の男を紹介してきた。
 すぐにその男に会ったが、採用することはしなかった。
 「あの男は駄目だ」と言った。支援者が「どうしてだ?」と尋ねた。
 リンカーン曰く、「顔が悪い」。
 支援者「顔は本人の責任じゃないだろう」と言う。
 ここで、あの有名な言葉をリンカーンは言った。

 「男は40歳にもなれば、自分の顔に責任を持たねばならぬ」(原文不明)

 人の顔は確かにその人の生活や人生を物語る。
 「目は心の窓」「顔は生活の鏡」と言う。
 わたしたちの生活環境や態度が顔つきを形成しているに違いない。
 例えば、不摂生・不規則の生活を続けていると、
 自然それは顔に映し出されていく。
 さらに、顔にはわたしたちの精神状態が反映される。
 「明るい顔」「暗い顔」と言っても顔が光を放つのではない。
 わたしたち自身の氣持ちの明暗が顔つきとなって現れている。
 リンカーンの言葉はこれらのことを経験的に語っている。

 顔のいい政治家といえば、筆頭は田中角栄元首相である。
 実に、有能な政治家で国際メジャーを相手によく日本の国益を確保した
 立派な人物である。彼にも多くの名言がある。ひとつ紹介しよう。

 「山に登って道に迷ったら二つの方法がある。
  一つは川に沿って下る。これは行政。
  もう一歩登って霧が晴れるのを待つ、これが政治だよ」

 おもしろいことに、リンカーンも同様のことを語っている。
 
  I'm a slow walker, but I never walk back.
 
 「私の歩みは遅いが、歩んだ道を引き返すことはない」

 明るく和やかな顔を他人に見せることは、
 立派な施しだと仏教にはあるそうだ。
 和顔施といって、何も持っていなくてもできる無財の七施のひとつだという。
 良い顔しましょう♪

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37eebc21.jpg おはようございます!
 今朝も氣分爽快☆

 さあ、前回は4つの日記を一氣に書いた。
 しかしながら、その内容は「理論(セオリー)」に過ぎない。
 元来、「セオリー」なる言葉は、「憶測」「仮説」という意味であり、真実を語るものとは限らない。
いかに偉い博士の言説といえども、自らが「ピン」と来なかったときは、氣軽に「分からん!」と分かってしまおう☆
これは生きる知恵である。

チト、《EQ Check》をしてみよう。
http://vax.rdap.jp/EQ1.htm をご覧いただきたい。

EQ(Emotina Quotient) は知能指数(IQ)に対して心の知能指数を表すという。もともとは,エール大学の心理学教授PETER SALOVAYとニューハンプシャー大学のJOHN MAYERが作り出した人間の能力を分析する方法。頭がよい悪いという以外に,いかに社会の中でうまくやって行けるかをしる手がかりとして流行った手法。当然、この理論も、憶測・仮説の類であると知って、お付き合いしましょう。

さあ、テストの結果はいかがでしたか…?

 さて、氣分をかえて。

 8月9日の日経ネットに
「米生保協会、郵政民営化法案否決で簡保肥大化を懸念」という記事がある。
・・・(引用開始)

【ワシントン=小竹洋之】米生命保険協会(ACLI)のキーティング会長は8日、日本の郵政民営化法案の否決を受けて声明を発表し、簡易保険事業の肥大化に強い懸念を表明した。日本郵政公社に対する日本政府の優遇措置を撤廃するまでは、簡保の新商品発売を凍結するよう重ねて要請した。

 同会長は「日本の郵政民営化がどんな結果になろうとも、民間生保会社と日本郵政公社の競争条件を同じにしなければならない」と指摘。郵政民営化法案の可否にかかわらず、保険金支払いの政府保証や税制上の優遇措置などを廃止すべきだとの見方を示した。

 「日本郵政公社に対する優遇措置は国際的なサービス貿易協定に違反していることを認識すべきだ」とも強調し、必要な場合には世界貿易機関(WTO)への提訴を米政府に働きかける考えを示唆した。 (12:01)

・・・(引用終わり)

 チト、ここで8月8日の出来事を思い出してみよう♪

「投票総数233票、賛成108票、反対125票(欠席・棄権8票)」――この結果、小泉内閣の郵政民営化法案は否決された。
 小泉内閣、これをバックアップするブッシュ合衆国政権と合衆国保険業界と商工会議所、合衆国のファンドが大株主の日本のマスコミ、一部日本の経済人たちが推し進めた郵政民営化は、良識の府と呼ばれる参議院で拒絶された。

 小泉首相とブッシュ政権の背後にいる巨大勢力が法律化を企てた郵政民営化に「ノー」を突きつけた参議院は、さすがに「良識の府」である。反対票を投じた代議士たちの志と勇氣に敬意を表する。日本国民の財産である郵便貯金と簡易保険の資金350兆円が合衆国金融グループの餌食になるのを防ぎ、日本を守ったことは、いくら強調しても強調しすぎることはない。一首相が、内閣を立法府である国会の上に置き、首相の命令ひとつで国会を操ろうとした行為を、良識の府・参議院が肝識を発揮し阻止したことも現代日本史上の金字塔である。

  『国会は国権の最高機関であり、唯一の立法機関である』(憲法第41条)

 何人といえども、この国会の決定には従わなければならない。首相であっても従わなければならない。合衆国のエージェントたちも従わねばならない。

 合衆国の金融グループは、わが日本の資産350兆円を手にするため、郵政民営化の運動資金として5,000億円をつぎ込み、自民党は郵政民営化法案の説得工作資金3億6,000万円を用意していたという。
 このオファーを無視して、「日本人」であり続けた代議士たちは「日本」の誇りである。

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