流れのままに

流れのままに おのが道をゆけ ひたすらに ひたむきに

二〇〇六年水無月

cd43a5c2.jpg 「戸籍には、犯罪歴や破産歴が記載されているというのは本当ですか?」という質問を何度か受けたことがある。戸籍簿は、国民の出生・死亡・婚姻・離婚などの事実(身分関係)を登録・公証するための公簿であるから、犯罪歴や自己破産した事実が記載されることはない。ただ、罰金以上の刑(道路交通法違反の罰金を除く)を受けた者については、本籍地の市町村役場に保管される犯罪人名簿に一定期間記載される。これは、一定の職につく資格又は選挙権・被選挙権の有無の調査・確認のためのもので、この名簿を見ることができるのはごく限られた機関のみ。本人も見ることができない。

 チト変わった質問があった。「恩赦により刑が減刑された場合、履歴書の賞罰の欄には恩赦前と後のいずれを書くとよいのですか?」というもの。
 刑法第32条(刑の消滅)・恩赦法第3条と第5条を見てみよう。

【刑法第三十四条の二】禁錮以上の刑の執行を終わり又はその執行の免除を得た者が罰金以上の刑に処せられないで十年を経過したときは、刑の言渡しは、効力を失う。罰金以下の刑の執行を終わり又はその執行の免除を得た者が罰金以上の刑に処せられないで五年を経過したときも、同様とする。
 刑の免除の言渡しを受けた者が、その言渡しが確定した後、罰金以上の刑に処せられないで二年を経過したときは、刑の免除の言渡しは、効力を失う。

【恩赦法第三条】大赦は、前条の政令に特別の定のある場合を除いては、大赦のあつた罪について、左の効力を有する。
一  有罪の言渡を受けた者については、その言渡は、効力を失う。
二  まだ有罪の言渡を受けない者については、公訴権は、消滅する。

【恩赦法第五条】特赦は、有罪の言渡の効力を失わせる。

 日常よく使われる「前科」という言葉は確定判決で刑の言渡しを受けたことをいうが、法令上の用語ではない。また、恩赦とは内閣が決定し天皇が認証する国事行為(日本国憲法第7条の6及び第73条の7)で内閣が、裁判所から判決が下った刑の全部または一部を消滅させたり、特定の罪について公訴しないことにする行為。別の表現では、行政権又は議会により国家の刑罰権の全部又は一部を消滅もしくは軽減させる制度のこと。大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除、復権の5種類からなる。
 効力及び中央更生保護審査会の申し出などの手続きは、恩赦法(昭和22年法律第20号)に定められ1947年から施行された。恩赦の実施が検討されるのは、天皇家に慶弔事のあった時に多くみられ、13年前、1993年6月に徳仁親王の婚姻が挙行された際、復権を除く恩赦が行なわれた。

 1960年のある日、英国人弁護士ピーター・ベネンソンは新聞を読んでいて、ひとつの記事に目を奪われた。軍政下(当時)ポルトガルで、ふたりの学生がレストランで「自由のために乾杯」と叫んだために逮捕され、7年間の禁固刑を言渡されたという。この報道に衝撃を受けた彼は1961年5月28日、英国『オブザーバー』紙に「忘れられた囚人たち」という記事を寄稿した。8週間後ルクセンブルクのカフェに、ベルギー・フランス・アイルランド・スイス・英国・合衆国から人が集まり、恩赦のための国際組織・アムネスティ・インターナショナルが誕生した。アムネスティは英語で恩赦を意味する。

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85868c8f.jpg 日本の6月14日を後世の歴史家は何と明記するだろう。この日、衆議院を通過したひとつの法案が参院本会議で可決され、成立した。「医療制度改革関連法」である。

 病院には「一般病床」と「療養病床」がある。前者は急性期の医療を担い、後者には主に長期療養が必要な高齢者等が入院している。療養病床は現在、全国に約38万床ある。医療保険でみる「医療療養病床」(25万床)と介護保険でみる「介護療養病床」(13万床)とに分かれている。これを2012年には、介護療養病床のカテゴリーを廃止し、医療療養病床に一本化。これからの6年で15万床に減らし、入院日数短縮の実現を後押しする。
 療養病床に対して病院側に支払われる診療報酬は、今年7月から引き下げられる。早くも、将来に見切りをつけて閉院したり、患者の入院を制限したりする病院も現れ始めている。
 また、今年10月から慢性病患者向けの医療療養病床(25万床)に入院する70歳以上の人は、光熱費や水道代が全額自己負担に切り替わる。70歳以上で現役並みに所得のある人の医療費の窓口負担は現在の2割から3割にアップする。
 医療機関での窓口負担は、現役並み所得には届かない70〜74歳の一般所得の人も2008年4月以降、今の1割負担から2割へと倍増する。今年10月からの負担増としては、自己負担分の医療費が戻ってくる「高額療養費制度」の自己負担限度額を引き上げる他、遺族に健康保険から所得に応じて支給している埋葬料を一律5万円に引き下げる。
 制度面では、現行の老人保健制度を2008年4月に廃止し、75歳以上の人すべてが加入する後期高齢者医療制度を創設する。財政運営は「全市町村が加入する都道府県単位の広域連合」が担い、保険料は広域連合ごとに設定する。
 都道府県には、平均入院日数短縮幅などの数値目標を含めた医療費適正化計画を策定させ、計画未達成の都道府県には国が独自の診療報酬を設定できるようにする。

 医療療養病床については、職員の配置基準を引き上げて手厚い医療体制とし、医療の必要度の高い患者だけを受け入れる場に特化する。削減される23万床分については、老人保健施設や有料老人ホームを始めとする居住系サービスや在宅療養等への転換を促す。
 でも・・・病院から施設への転換はスムーズに進むのだろうか?もし進まなければ、高齢患者の受け皿不足は深刻になり、社会不安が募るに違いない。施設不足により、受け入れ先が見出せない人々が「在宅」になる可能性は低い。核家族化と女性の社会進出が進んだこの日本で、自宅での受け入れは非常に困難である。また、転換が順調に進み施設「数」は満たしたとして、「質」を満たす覚悟・確証はあるのだろうか?

 もうひとつ・・・脳卒中などのあとに受けるリハビリについて。今年4月の診療報酬改定に伴って、医療保険で受けられるリハビリ日数が最大で半年に制限された。患者や家族が「症状の改善のためには医師の指導が必要だ」として制限の廃止を求め署名活動を行っている。6月10日までに署名は10万人分集まった。リハビリを必要とする患者や家族などでつくる団体は6月末をめどに厚生労働省に提出したいとしている。日数を超えた外来患者のリハビリ打ち切りや、リハビリ外来の閉鎖を検討する病院も出始めている。日数計算は4月から始まっているのだから、今後大量のリハビリ患者が一斉に日数制限を迎える事態は避けられない。

 尊敬する免疫学者・多田富雄氏は最新の『文藝春秋』7月号の手記の終わりに、次のように書いた。
〜(引用開始)

 小泉首相に問いたい。
 障害を持ってしまった者の人権を無視した今回の改定によって、何人の患者が社会から脱落し、尊厳を失い、命を落とすことになるか。そして一番弱い障害者に「死ね」と言わんばかりの制度を作る国が、どうして福祉国家といえるのであろうか。
 私は、このような矛盾だらけで非人間的な上限日数によるリハビリの打ち切りは、即刻撤廃すべきだと思う。少々の除外規定を積み重ねても、患者も国民も納得しないだろう。せめて二年後には、もっと人間味のある案を提出すると約束して欲しい。

 (引用終わり)〜 

 医療制度改革関連法には、医療界が直面する医師不足問題の対策も見られない。今、日本の医療は大変な時を迎えている。みなさん、多田教授の手記を読みましょう◎

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d0f22889.JPG おはようございます☆
 恵みの雨が通り過ぎ、
 太陽が雲を開いて輝き始めた。
 天の祝福を感じる。
 あぁ、ありがたい。

 楽天知命 故不憂

 天を楽しみ命を知る、故に憂えず。

 あるがままを楽しみ、自分の運命を開き、
 夢・希望・あこがれを持ち、自然の理に任せる。
 自然(当然)、心配事は何もない。

 感謝 

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