流れのままに

流れのままに おのが道をゆけ ひたすらに ひたむきに

二〇一〇年皐月

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか。
今日は、チト、長くなりますが、お付き合いをお願いします。

この5月29(土)・30(日)・31(月)日の連休をここバッファローではVeteran’s Day Weekend(退役軍人の日ウイークエンド)と呼んでいる。合衆国全体ではMemorial Day Weekend(戦没将兵追悼記念日ウイークエンド)と呼ばれている。

1968年6月に議会を通過した週末を3連休にするためのUniform Holidays Bill(ハッピー・マンデー追加法案)により、従来の5月30日から5月の最終月曜日に移行している。退役軍人会 (Veterans of Foreign Wars: VFW)や南北戦争北軍退役軍人会 (Sons of Union Veterans of the Civil War: SUVCW)の方々のなかには、ヴェテラン(退役軍人)たちへの無関心を生み出した要因であるとして、昔の5月30日に戻す意見が見られる。

昨日は、久々にナイアガラの滝で水飛沫水(しぶき)を浴びてきた。(写真)

「水辺に人は集まる」と昔から言われるように、大勢の人々がこのVeteran’s Day Weekendにここを訪れ、憩いのひとときを過ごしている。

ここは観光地化が進んではいるが、人間が自然の秩序を乱している様子はなかった。以前は無料で滝の下へ行けたものが、有料になってしまったのは氣になったのだが…。

わたしたちがナイアガラの滝で観ている自然は、時間が造り上げた創造物に他ならず、この場に立って「時間」の偉大さと壮大な「自然」を体感できたのは嬉しい。「日月星辰世界は時間なり」の思いが湧き出てきた。

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閑話休題(ソレハサテオキ)。

ニューヨーク市でマーキュリーをレンタルして、400マイル(640キロメートル)先のバッファロー市に向かった。ニューヨーク州の州都オルバニー市のジャックスオイスターハウス(Jack’s Oyster House)で腹ごしらえをして、ルート87N(ノース)からルート90W(ウエスト)へ乗り換えた。ウティカ市手前のレストエリアを後にして間もなく、警告音が鳴り響いた。タイヤ空氣圧の降下を知らせている。幸いにも次のレストエリアが15マイル(24キロメートル)先にあった。ここで再びブレイクして調べると、右後輪からスーという空氣音が聴こえてきた。

トランクからスペアタイヤとジャッキーを取り出し、タイヤ交換をと思ったがレンチが見つからない。マニュアルを見ても分からない。そこで、バイクで一人旅をしている男性に助けを求めた。親切な方でジャッキーに内蔵されたスパナを取り出してくれた。

このスペアタイヤには使用制限があり、最高速度50マイル・走行距離500マイルであるから、パンクを修理する必要があった。メカニックのいるスタンドで修理してもらうといったわたしに対して、彼はその前に「レンタカー会社に連絡を」と諭してくれた。

ナショナル・カーレントのロードアシスタンスに連絡したところ、最寄りのオフィスはウティカ市にはなく、65マイル(104キロメートル)先のセラキュース市にあるという。時速50マイルの低速で現地に着き、知らされていたオフィスの電話番号にかけたがロードアシスタンスに転送され、込み合っているためにオペレーターに繋がらない。6分ほど待って、電話をきることにした。理由は単純で、わたしは日本で使っている携帯をここでも普通に使っているため1分間に140〜240円の料金が加算されてしまうから。これはたとえ1−800で始まる無料電話でもチャージされてしまう。

この様子を助手席で観ていたワイフは、「もう観念して、出るまでジット待っていたらどうですか」とアドヴァイスをくれた。そうだなぁ〜、と考え次のコールで7分ほど待つとオペレーターに繋がれた。この人は、「タイヤ修理をするのではなく、車ごと取り替えるオプションを提供できますが、いかがなさいますか」と尋ねてきた。「それに追加料金を支払う必要がありますか」とたずねると、「No」と答えが返ってきた。交換することに決めた。

ワイフの運転で、セラキュース市にある国際空港に車を走らせた。彼女は緊急事態になると日ごろ温存している能力が開花し、闘志を燃やす人へと姿を変える。実に、頼もしい。空港内のナショナル・カーレントのリターン場所に駐車して、カウンターへと向かった。「ポンティアックG6を燃料満タンで用意できますがどうなさいますか」とオファーがあり、受け入れることにした。このスマートなフォルムのフォードアセダンで快適にバッファロー市ウエストセネカにある長期滞在型ホテル・ステイブリッジスイーツに到着した。

「タイヤ交換」の一件でフト、ディコンストラクション(脱構築)の概念を思い返した。これは変化の全体像を洞察して構造を作り変え、変化に次元転換を与える手法。「静止的な構造を前提とし、それを想起的に発見しうる」というプラトン以来の哲学の伝統的ドグマに対し、「我々自身の哲学の営みそのものが、つねに古い構造を破壊し、新たな構造を生成している」とする潮流である。

わたしは、「パンクしたタイヤを修理してスペアタイヤと交換して車を走らせる」という既成概念に、知らず識らず縛られていた。同じ車(マーキュリー)を保持しようとしたわたしは、脱構築された車(ポンティアックG6)を与えられたことで、自分の思い込みがひとつの構築された観念に基づいていたものに過ぎないと氣づかされた。

タイヤという部分を前提にしたパンク修理の手法から、車という全体像を視野に入れた乗り換える手法へと次元転換できた。わたしが持っていた固定化された既成概念の相対化が促され、乗り越えることができた。これにより簡単に、快適な旅の継続が可能になった。これぞ脱構築の醍醐味。

こんなことを考えているところに、畏友・SF女史から携帯電話に、「ランチをいっしょに」というお誘いを頂いた。

「今、バッファローにいます。ですから、ランチはごいっしょできません」
「・・・」
「アメリカ合衆国の、ナイアガラの滝のバッファローです」
「あらぁ〜、それは素的ね。お帰りになったらお話しを聴かせてください」
「はい、喜んで」


明らかに、時代は移り変わっている。25年前にニューヨーク州立大学バッファロー校で集中英語講座の学生であったわたしは、公衆電話から日本へ連絡していた。

今は、携帯電話、携帯メール、PCメールで時空の違いを意識せずに、相手とコミュニケートできる。合衆国ではインターネット接続の無線化・無料化が飛行機内、ホテル、高速道路のサービスエリアなどの公共の場で実現されている。

日本ではこれから参議院選挙が始まるが、インターネットというツールを使って、政治選挙を活性化する手続きは間に合わなかったようだ。脱構築して現状を乗り越え変えていく手法を見出したい。

選挙手法に限らず、日本の政治全体にも脱構築が必要だ。日本で人氣のあるオバマ合衆国大統領の “We Can Chang”の本質は脱構築で、固定化された既成概念の打破であった。

こうして合衆国にいると日本にいて感じる豊かさの概念を打ち砕かれる。極論すると、日本の貧しさを感じてしまうのだ。何かをブレイクスルーする必要がありそうだ。

アメリカ合衆国に留学して国会議員になっている方々の中に、知らず識らず合衆国の国益のために一生懸命働かされている人々がいるらしい。民主党内にもいらっしゃるようだ。

わたしたちは屠殺場へと導かれる迷える羊であってはいけない。
まだ、間に合います。これからが正念場。

よき一週間を。

深夜のバッファローにて。(現地時間5月31日午前0時27分)

感謝

わが日本の家畜伝染病予防法で口蹄疫は家畜伝染病に指定されている。対象動物は牛、水牛、鹿、羊、山羊、豚、そして猪。他にはカバ、キリン、ラクダ等が対象となりえるが日本では家畜ではないのでこの法律のドメイン(領域)とはならない。

生物学的にみると、これらの動物はみな、蹄(ひづめ)の割れ方が偶数であるので偶蹄目(ウシ目)に分類される。口蹄疫はこれら偶蹄目のみが感染するウイルス性の病氣である。

一方、ひづめの割れ方が奇数の奇蹄目(ウマ目)に分類される馬、サイ、バク等は、ウイルスに感染しない。

約6,000万年前に同じ祖先から分かれたとされるウシ目とウマ目だが、その後次第に衰退していったウマ目に対し、ウシ目は有蹄動物全体の約90%を占めている。すなわち、勢力を伸ばしたグループにウイルスは生き残り、その決定はひづめの割れ方が奇数か偶数かに基づいている。

自然界の不可思議である。

閑話休題(ソレハサテオキ)

妖精の輪


「妖精の輪」に収穫量増やす効果 静岡

 静岡大学大学院は18日、科学的に未解明だった輪状に芝が色濃く生え、その後、キノコが生える「フェアリーリング(妖精の輪)現象」を引き起こす物質が、農作物の収穫量を増やす効果を持つことを突き止めたと発表した。早ければ2〜3年後にこの物質が含まれた肥料が発売される見通しだ。
 効果を発見したのは、同大学院創造科学技術研究部の河岸洋和教授。河岸教授によると、この物質は「2−アザヒポキンサチン(AHX)」と呼ばれ、キノコに含まれている。
 フェアリーリング現象の発生は、キノコの胞子が風で空中に舞い、地面に漂着すると、このAHXを含む菌が性質上、円状に広がる。この現象が周辺の植物の成育を促す効果を持ち、輪状の部分の芝のみが成育するという。これまで西洋では妖精が輪をつくり、その中で踊ると言われており、1884年に科学雑誌に紹介された以降も正体は謎に包まれていた。
 今回、このAHXをキシメジ科のコムラサキシメジから採取。フラスコを使って培養し、稲やジャガイモ、レタスなどの農作物に与えたところ、実験レベルで稲の収穫量が25%、ジャガイモが19%、レタスが25%、アスパラガスが約2倍に増えたという。また、塩害、低温、高温にも強いことも判明。河岸教授は「品種改良をしなくてもセ氏35度まで耐えられる上、海辺での栽培も可能」とみている。
 来週にも実用化に向け、県の農業技術研究所(磐田市富丘)の農場でAHXを与えた稲の苗を植える実証実験に乗り出す計画だ。河岸教授は「アフリカ、インドなどの途上国の食料問題の解決につながれば」と話している。

http://sankei.jp.msn.com/region/chubu/shizuoka/100518/szk1005182110007-n1.htm

こちらも不可思議。

そして、ウレシイ発見♪

笑顔のよき週末を。

感謝

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Office International des Epizooties(OIE;国際獣疫事務局)は、1924年に28カ国の署名を得てフランスのパリで発足した世界の動物衛生の向上を目的とした政府間機関で、2010年2月現在175の国と地域が加盟している。我が日本は1930年1月28日にOIEに加盟した。

OIEの作業対象は、動物衛生のみならず、食品安全及びアニマルウェルフェアの分野も作業対象に含まれる。取り扱い動物は、哺乳類、鳥類、蜂、魚類、甲殻類及び軟体動物に加え、2008年に両生類が対象となった。

OIEの目的は以下の6つ。

1.世界で発生している動物疾病に関する情報を提供すること。
2.獣医学的科学情報を収集、分析及び普及すること。
3.動物疾病の制圧及び根絶に向けて技術的支援及び助言を行うこと。
4.動物及び動物由来製品の国際貿易に関する衛生基準を策定すること。
5.各国獣医組織の法制度及び人的資源を向上させること。
6.動物由来の食品の安全性を確保し、科学に基づきアニマルウェルフェアを向上させること。

閑話休題(ソレハサテオキ)。

家畜伝染病予防法の第9条(※)は、消毒方法等の実施についてこう規定している。

「都道府県知事は、特定疾病又は監視伝染病の発生を予防するため必要があるときは、区域を限り、家畜の所有者に対し、農林水産省令の定めるところにより、消毒方法、清潔方法又はねずみ、昆虫等の駆除方法を実施すべき旨を命ずることができる」

今回の件は、広義の国防問題である。
日本国民の生命及び財産を守る政治活動が求められている。


 「政治とは、情熱と判断力の二つを駆使しながら、
  堅い板に力をこめてじわっじわっと穴をくり貫いていく作業である」

            (マックス・ウエバー「職業としての政治」)

早期の解決を願って。

感謝


(※)家畜伝染病予防法第9条を根拠に、都道府県知事は冷静に政治家として判断力をベースに言動することが望まれるのであり、法的根拠(手続きの定め)のない「非常事態宣言」は政治家として非常事態なのかもしれない。

参照:
http://sankei.jp.msn.com/life/body/100423/bdy1004231237005-n1.htm
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0423&f=national_0423_004.shtml
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0302&f=national_0302_001.shtml
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0427&f=national_0427_022.shtml

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