流れのままに

流れのままに おのが道をゆけ ひたすらに ひたむきに

二〇一〇年師走

静かな大晦日です。

人間を一本の木にたとえてみましょう。

自分や他人を観るとき、
地面から上の部分にしか目がいかない場合が多い。

この部分は、季節や天候によって姿を変え、
強風や厳冬により折れたりもする。

この姿のみを知り、「みじめ」と思い込むのは氣が早い。

根がシッカリ育っているなら、いいじゃないですか。

栄養を十二分に吸収でき、春にはやわらかい新芽を出して、
きれいな花を咲かせることができるのですから。

やわらかい光


閑話休題(ソレハサテオキ)。

社会というところで働きはじめると、
枝を伸ばすことを期待されたり、したりする。

でも、チト、お待ちください。

それは、根や幹が丈夫になってからにしましょう。

無理しない、無理しない。

やわらかく、やさしく、参りましょう。

タイミングと成長のバランスを見てから、
ゆっくりと、たくましい枝や美しい花を
見せてもらいましょう、見せてあげましょう。

だから、無理せず、安心して先延ばししましょう。

枝が伸びないときこそ、ゆっくりと、
根と幹の成長に集中して、
あとはのんびりと流れのままに待ちましょう。

待つことで、幹は太くなり、
太くなった幹が、枝を伸ばすエネルギー源となるのですから。

もし、今、生きていることがつらいと感じたときは、
もっと自分の幹を育てましょうよ。

いけないと思ったら、逃げたっていいのです。
この人生のドライバーは自分なのだから自由自在。

つらいと感じる自分は弱いのだと早合点せずに、
もっと幹をふとくして、エネルギーをたくわえましょう。

静に、ゆっくり、やさしく、やわらかく、のんびりと、待ちましょう。


みなさまの平成22年はいかがでしたでしょうか。
今年も「流れのままに」をお読みいただき、ありがとうございます。

みなさまの平成23年が喜び多き年となりますことを心から願っています。

感謝

夢違観音法隆寺の夢違観音像。

この像に祈るなら、悪い夢がよい夢に変わると信仰された。

「夢違(ゆめちがい)」の名の由来である。

江戸時代には法隆寺東院の絵殿の本尊として祀(まつ)られていた。

思いだしたくないことを良い夢に変えてくださる夢違観音は、7世紀末〜8世紀初め頃に制作された白鳳彫刻の名品でもある。

閑話休題(ソレハサテオキ)。

法隆寺は、奈良県にある聖徳宗の総本山で、斑鳩寺(いかるがでら)とも呼ばれている世界最古の木造建築物群。

この法隆寺の宮大工・西岡常一氏(1908〜1995)は、「最後の宮大工」と呼ばれ、法隆寺金堂の解体修理や法輪寺三重塔、薬師寺金堂、同西塔などの再建を行った方である。興味深いことを語っている。

…………
木にはそれぞれクセがあり、一本一本違います。
産地によって、また同じ山でも斜面によって変わります。
真っすぐ伸びる木もあれば、ねじれる木もある。
材質も、堅い、粘りがあると様々です。

木も人間と同じ生き物です。
いまの時代、何でも規格を決めて、それに合わせようとする。
合わないものは切り捨ててしまう。
人間の扱いも同じだと思います。
法隆寺が千年の歴史を保っているのも、
みなクセ木を使って建築しているからです。
…………

今も宮大工の世界では『木は生育に使え』と言われている。
南側の木は建物の南に使うということ。

西岡氏はこうも語った。

…………
建物は良い木ばかりでは建たない。
北側で育った「アテ」というどうしようもない木がある。
しかし、日当たりの悪い場所に使うと、
何百年も我慢する良い木になる。
…………

適材適所が良い木を育てる。

感謝

明日枯れると分かっていても、
その花に水をあげている。

命ある限り。

優しい人よ。

感謝
kiri006

このページのトップヘ