ad30baca.jpgおはようございます。

今朝はナスのお話を。

ナスと言えば、正月の「ナス」。

「一富士、二鷹、三茄子」(いちふじにたかさんなすび)というけれど、どうして三番目に茄子がくるのでしょうか。野菜好きの方ならご存知かも。

「一富士、二鷹、三茄子、四扇、五煙草」と、扇(おうぎ)と煙草(たばこ)がつづくとの説もある。

これは徳川家康が、駿河国の高いものを順にあげたようだ。だから、鷹(たか)は鳥ではなく、富士山の近くにある愛鷹山(あしたかやま)。そして、茄子は初物(はつもの)の値段の高さのこと。

初夢に、ナスをご覧になった方はいらっしゃいますか?

めでたいことです。ウレシイですね♪


閑話休題(ソレハサテオキ)。


祖母は良く、ナスの漬物を作った。

湯に溶かした荒塩を冷まし、木樽に入れる。
そして、チト錆びた釘を数本加える。

あのナスの光沢を持った紫色は、アントシアニンの一種でナスニンという成分。これはアントシアニン系色素で、ポリフェノールの一種が含まれている。鉄などの金属と結合すると安定し、鮮やかな紫色を保つ。

他には、ナス科特有のアルカロイドというガン細胞の増殖・腫瘍の成長を抑えるといわれる物質も含まれている。

ナスは、ポリフェノール、アルカロイドなどの働きにより、
わたしたちの健康づくりに大きな力を発揮してくれる。

ナスの漬物をいただく度に、祖母の笑顔を想い出す。

菊池寛は、『友と友との間』で主人公・雄吉にこう言わせている。


「母の愛・・・それは何らの華やかさもない、
 烈しさもない、質素な野暮な平凡なものである。
 が、それは永久に我々を裏切らない温かさと滋味とを持っている」


この週末は、ナスのお漬物をどうぞ。

感謝

参照:野菜図鑑「なす」