2006年5月11日の「流れのままに」で『別冊たんぽぽ』のことを書かせていただきました。その山元加津子さんは養護学校の先生で、障害をもった子どもたちを通して感じた生命(いのち)の不思議を、童話やエッセイとしてわたしたちに書き伝えてくださっています。今日は、その彼女からのお願いをお伝えします。

昨年の2月20日に山元さんの同僚で親友の宮田俊也さん(愛称宮ぷー)が脳幹出血で倒れました。彼女は回復を願いながら毎日病院へ通い、日記を書き続けています。

「宮ぷー こころの架橋ぷろじぇくと」⇒http://archive.mag2.com/0001012961/index.html  

声が出せない、手も足も動かせない、手話もパソコンも使えなくても、会話をすることができる唯一の装置にレッツ・チャットという名の製品があります。

他に替わるものがないこのレッツ・チャットは現在、生産中止です。製造元のファンコム株式会社(http://www.funcom.co.jp/)が事業を中止するからです。

2003年6月、松下電器産業株式会社(現パナソニック)は、重度障害者向け生活支援機器の開発販売会社「ファンコム株式会社」を設立しました。社内ベンチャー支援制度「パナソニック・スピンアップ・ファンド」を活用した新会社でした。

現在日本国内において、重度(1級・2級)として認定された身体障害者は100万人以上です。その中でも、難病による障害者(ALS、筋ジストロフィーなど)、交通事故等による障害者(脊髄損傷、頚椎損傷など)、病気の後遺症(脳卒中など)による障害者など、意識は聡明であるにもかかわらず、手足を十分に動かすことや会話ができないために周囲とのコミュニケーションが極めて難しい人は10%以上と推定されています。

ファンコム株式会社は、このような重度身体障害者の生活支援として、簡単にコミュニケーションを取ることが可能な会話支援機器や、家電製品を自身で操作できるような家電製品操作支援機器などを開発・販売することを通じて、障害者の生活の質の向上を目指す事業を展開していました。

8月20日のメルマガの中で、彼女は以下のように語っています。

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それから、私、思うのです。署名は大切だけど、署名にお手紙があったらいいかなあって思いました。私はレッツチャットがあったおかげで、今の宮ぷーがあるし、すごくレッツチャットは大切だし、そんなレッツチャットを支えてくださってきた、ファンコムさんやパナソニックさんはすごいって思うのです。本当にすごくすごく感謝をしています。病気や障害はとても大切なんだということが、今は科学的にわかってきていて、病気や障害のために苦しまれた方がおられるからこそ、すべての人を含む社会が明日へ向かって歩いていけるのだということ。だから、障害を持った人や病気の方を支えている大切な機械を作り続けてくださったパナソニックさんに感謝の思いを伝えたいです。そして、絶対にレッツチャットをなくさないでくださいって書きたいと思います。字が下手なのでワープロになるけど、書きます。もし、社長さんへのお手紙を書いて下さる方が居られたら、署名と一緒に私宛に送って下さい。とてもとてもうれしくありがたいです。
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命綱でもあるレッツ・チャットの存続を求める署名をお願いいたします。

感謝


会話補助装置「レッツ・チャット」存続を求める要求署名

⇒ネット署名はこちらからお願いします。

http://www.shomei.tv/project-1588.html#page-top

⇒署名用紙(署名活動用)のダウンロードはこちらから

http://www005.upp.so-net.ne.jp/kakko/miyapupuro/syomei.pdf

参照:「意思伝達装置について」⇒http://ohanashi-daisuki.com/device/index.html

   「おはなしだいすき−あなたの想いが知りたいのです」⇒http://ohanashi-daisuki.com/story/index.html

fuji-sun10
<以下メルマガから引用です>

2010/08/27
10247 思いがけない署名の成果

「8/27 昨日の宮ぷー」      
このメルマガを初めて読まれる方へ 
メルマガの生い立ちをこちらのページに書いていますので、ご参照ください。
http://ohanashi-daisuki.com/story/index.html

 レッツチャット存続の署名が家に帰るといっぱい届いていました。お一人お一人にお願いしながら集めてくださったことが、封筒をあけるたびに感じられて、鳥肌がたったり、涙が出たりしながら、作業をすすめています。
 先日の講演会で180名の方が署名してくださって、おととい、昨日、今日、私のところに届けていただいたのが434名 あわせて今は614名です。ありがとうございます。
 宮ぷーが僕にできることはない?なにをすればいいの?と言いました。どうぞ、宮ぷーだからこそ、伝えれる言葉を伝えてと言うと、たくさん言葉を書いてくれました。
http://ameblo.jp/miyapu-ohanashi/に宮ぷーのつぶやきが載っています。

「レッツチャットが使えるようになってできるようになったことは?」と私が聞くと「ありがとうのことばがつたえらられるようになった」優しい宮ぷーらしい言葉です。自分のつらいところ、痛い場所を伝えられるようになったとかそういうことかなあと思ったのに、涙が出ます。「レッツチャットがなかったら?」と聞くと「レッツチャットがあるからいまのぼくがある」「レッツチャットがなかったらぼくのじんせいおわってた」とレッツチャットで言いました。本当にそうだと思います。レッツチャットで気持ちが伝えられるようになって、宮ぷーのお顔の様子がどんどん変わっていきました。そして、体がどんどん回復し動くようになり座れるようになりました。思いが伝えられることはまさに宮ぷーにとっては「生きる」ということなのかもしれません。

そして宮ぷーはレッツチャットで言いました。「つたえられないかなしみとくるしみをぼくはしってる」「つたえられないかなしみとくるしみはやがてあきらめにかわる」
宮ぷーのレッツチャットの文字は、なんだかいっそう見る人の心をゆさぶるように思います。伝えられない悲しみと苦しみを僕は知ってる。伝えられない悲しみと苦しみはやがて諦めに変わる。胸がいっぱいになって、声をあげて泣きたくなりました。
そうだよね。そうだよね。宮ぷー、そうだよね。みんな思いを持っている。その思いを伝えられないことはどんなに悲しく、どんなに苦しいことだろう。今も気持ちを伝えたくて、伝えられない方がたくさんおられるよ。みんなが思いを伝えられるように、がんばろう。宮ぷーの存在は、きっと多くの方に届くよ。

宮ぷーのレッツチャットの言葉の画像、ブログの内容など、ぜひ多くの方に観ていただきたいです。みなさんの日記やミクシィなどに載せていただけたらなあと思います。お願いします。

 Sassaさんからのメールです。
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かっこちゃん、いつもありがとうございます。私も小さな力ですが、今こそ恩返しと思って頑張ってますよ。昨日は私、かっこちゃんや宮ぷーのおかげで、すごくよいことができました。職場へ用紙を持って行って、署名活動をしながら、宮ぷーやかっこちゃんについての話をしていました。そこへ上司が登場。何かにつけて、粗探しをして、私たちをいじめる嫌な上司です。しまった、みつかっちゃった、何か言われる・・・覚悟を決めよう。昼休みのことまで文句言われる筋合いじゃないし・・・
堂々とやるだけ。上司が「何してる」と案の上言いました。「重度の障害の人のコミュニケーションツールがなくなってしまうので、存続の署名集めてます」みんなシーン。中には逃げ出す人まで。ところが、その上司、話にくいついてきました。思わず宮ぷーの決意のフライヤー(ちらしのことをフライヤーっていうのですね。知らなかった。加津子注)を手渡しました。

上司さらにくいつき「もっとくわしい資料持ってないの?」とのこと。それから上司が話してくれました。信じられんかったよ。あの意地悪上司にこんなナイーブで優しい内面があったなんて。息子さんが交通事故で宮ぷーのような状態になり、今も話せないらしいのです。思わずかっこちゃんに連絡してみて、必ず息子さんと気持ちが伝え合えるようになりますなんて言って上司の手をにぎっちゃいました。「きみ、素晴らしいね。署名、僕も協力させてもらうよ」かっこちゃんすごいでしょ。かっこちゃんに感謝。署名に感謝。レッツチャットに感謝。「周りにいたみんなは奇跡の出来事として長く歴史に残るよ」なんて言ってくれて、今日は思わず一緒に飲みに行きました。これから上司は私たちの味方です。えへへ、報告終わりです。
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Sassaさんうれしい。ありがとうございます。素敵な上司さん。同僚のみなさんに、心から感謝します。それから、署名にすごくたくさんのドラマを伝えてくださってて、そのことにも胸がいっぱいになります。

 明日から5日間集中リハビリをする予定です。5日間が終わったら夏休みもおしまい。私は二学期が始まります。今日は満月がとてもきれいです。病院の窓からも大きなおつきさまが見えました。私も泣き虫だけど、倒れて、思いを伝えられるようになってからの宮ぷーもちょっと泣き虫です。満月を見て、急に泣きました。「どうしたの?」心配になって「手が痛い? 足が痛い? 息がつらい?」どれにも首を振るのです。そして、宮ぷーは「まんげつをぼくはきれいといえるぞ」と言いました。私は宮ぷーの思いが急に胸に迫ってきて、私も泣きそうになりました。そうだね。きれいな月を見て、きれいだねって言えること、よかったね。私はきれいな花を見て、月を見て、きれいだねと言えることは当たり前のことのように思っていました。暑い日に暑いと言えることも普通のように思っていました。でも、宮ぷーは気持ちを伝える方法をとりもどして、今はきれいな月を見てきれいって言える。私はすごく幸せな気持ちになりました。そして、今、思いを伝えられずにいる方にも、満月をきれいだねって言えるといいなあ、言って欲しいなあと思いました。
さあ、今日いただいた署名を今から数えます。数は明日書きますね。

かつこ

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☆引用終わり☆