ロバート・ライシュ教授が熱い!と合衆国では話題になっている。映像の中で、教授が「ファースト・アメンドメント」と言っているのは、合衆国憲法修正第1条のことで、「信教、言論、出版、集会の自由、請願権」を指している。

【Amendment I(修正第1条)】
Congress shall make no law respecting an establishment of religion, or prohibiting the free exercise thereof; or abridging the freedom of speech, or of the press; or the right of the people peaceably to assemble, and to petition the government for a redress of grievances.(合衆国議会は、国教を樹立、または宗教上の行為を自由に行なうことを禁止する法律、言論または報道の自由を制限する法律、ならびに、市民が平穏に集会しまた苦情の処理を求めて政府に対し請願する権利を侵害する法律を制定してはならない)

では、ご覧ください。

Full speech given by UC Berkeley Professor (and former US Labor Secretary) Robert Reich on the Mario Savio Steps of Sproul on November 15, 2011.


閑話休題(それはさておき)

ライシュ教授は、マリオ・クオモではなく(笑)、マリオ・サヴィオ氏の1964年のパトカーの上からのフリー・スピーチを意識し、参加者もマリオ・サヴィオの再来を教授の姿に重ねていた。

では、伝説のフリースピーチをご覧ください。

Mario Savio: Sit-in Address on the Steps of Sproul Hall, delivered 2 December 1964, The University of California at Berkeley.
参考:http://www.lib.berkeley.edu/MRC/saviotranscript.html

合衆国にとっての1964年という年は、1962年にヴェトナム戦争に突入し、同年のキング牧師の "I Have A Dream" Address でお馴染みのWashington,DC行進、そして1963年のJFK(ケネディー大統)領暗殺の翌年に当たる。大学のキャンパスでは学生たちの政治的な主張に溢れていた。同時に、大学側が学生の自由な言動にブレーキをかけ始めた時代でもあった。

1964年当時、カリフォルニア大学バークレー校のキャンパス内には、セイザー門近くに、学生がフリー・スピーチできる場があった。しかし、その秋、大学側は学生の政治活動をその場所でも禁止する処置をとった。諸学生グループから抗議の声があがり、反対運動が始まり、その中からFree Speech Movement(FSM) が生まれた。

10月1日、人種差別に反対する運動をしていた元学生のジャック・ウエインバーグ(Jack Weinberg)が広場にテーブルを置いてパンフレットを配り始めた。すると、大学側はすかさず、これを禁止し、警察を動員した。ちょうどFSMの集会が予定されていた時間に警察 が入ってき。ウエインバーグを連行しようとしたパトカーは学生たちに取り囲まれ、動けずにいた。このタイミングで、マリオ・サヴィオ(Mario Savio)が、パトカーの上(屋根)に飛び乗り、そこでフリー・スピーチを行なった。パトカーが、警察権力のツール(道具)から、フリー・スピーチの場に変わった瞬間であった。その集会は一昼夜続き、「言論の自由」「集会の自由」の大切さが主張された。二日目の夕方には5,000人の学生たちがパトカーのまわりに集まった。サヴィオのスピーチを聴くことと考えることは同じ行為であったと伝え聞く。

1960年に、ニューヨーク市クイーンズ地区の高校を総代で卒業した若きサヴィオは、聡明で誠実な情熱のスピーチの力によってFSMの代表的な存在になり、合衆国では知らない人がいない人物へとなっていった。1996年に昇天。

ロバート・ライシュ教授は、真摯な経済学者である。彼は以前、今回の不況はミドルクラスの家計支出の緊縮による需要停滞が主要因であり、インフレ対策による政策金利の引き上げ等が原因であった過去の不況とは違うと主張した。輸出に関しては、合衆国全体の社会需要の70%が国内消費者需要によって占められているから、輸出需要の拡大は不況対策としの効果を果たさないと考えている。

教授は行政の役割に期待できるとして、人間を必要とする行政(ローカル)サービスによる雇用創出、失業手当延長、ミドルクラスへの減税継続などの行政政策により国内需要を回復させることができると考える。製造業に雇用創出を期待しないのは、合衆国外の生産にシフトしているから、国内需要を高めることはできないという理由であった。

イランが英国大使を追放したとの報に、不氣味な時代の到来を予感しつつ

朝陽を浴びながら

感謝