今、英国南部では軍の部隊が除雪のために動員されている。ロンドンのヒースロー空港では、一晩で400便以上がキャンセルされ、100便以上が遅延している。ブリストル空港では、除雪車が滑走路の除雪に追いつかない。今のところ降雪が止む見込みはないらしい。やはり、ミニ氷河期か?

さて、東南アジア歴訪中であった安倍首相は、アルジェリアの首相に人命尊重を優先して欲しいと要請したと報道された。ところが、人命尊重の優先を願い出た日本政府は、救出された日本人を日本へ輸送する政府チャーター機を配備していない。過去の人質事件では、救出された日本人はみな自分で航空券を予約・購入して日本へと還ってきている。そろそろ日本人の人命・人権を尊重し、日本が自らの手で日本人を輸送したい。

邦人の航空機輸送、英が協力申し出…人質事件
(2013年1月19日21時59分 読売新聞)
 安倍首相と英国のキャメロン首相の電話会談が19日行われ、アルジェリアでの人質事件で、英側は航空機による日本人の輸送協力を申し出た。
 両氏は、現地は予断を許さない状況が続いているとの認識で一致。今後も情報交換を進めることを確認した。安倍氏は、「アルジェリア軍の作戦で多数の犠牲者が出ており、事態を極めて憂慮する」と述べた。

テロリストらは自らの犯行の動機について、アルジェリア政府がマリのイスラム勢力を攻撃するフランス軍機に対して領空使用を認めたことに対する報復だと発言していた。各国のインテリジェンス・エージェンシー(情報機関)がコミュ二ケーションによる解決を模索していたが、アルジェリア政府は自らの手によってこの事件を鎮圧した。
“人質23人死亡確認”アルジェリア政府
(NHK 1月20日 6時39分)
 北アフリカのアルジェリアにある天然ガスの関連施設で、日本人を含む外国人などがイスラム武装勢力に拘束された事件は、アルジェリア軍が武装勢力を制圧して作戦を終了し、内務省は19日、声明を通じてこれまでに人質23人の死亡が確認されたと発表しました。
 アルジェリア東部のイナメナスで今月16日、天然ガスの関連施設がイスラム武装勢力によって襲撃され、日本のプラント建設大手「日揮」の日本人関係者を含む外国人が拘束された事件で、アルジェリア軍は19日、武装勢力を制圧し、作戦を終了しました。
 アルジェリア内務省は、19日午後7時半前(日本時間の20日午前3時半前)、国営通信を通じて声明を出し、これまでに外国人を含む人質23人が死亡したことを確認したと発表しました。
内務省は、死亡した人質の国籍についてはほとんど明らかにしていません。
また、声明は、この作戦で武装勢力のメンバー32人を殺害したほか、外国人の人質107人とアルジェリア人685人を解放したとしています。
 さらに声明は、作戦によって武装勢力から機関銃や手投げ弾など大量の重火器を回収したとしています。
今回の作戦では少なくとも23人の人質が死亡し多くの犠牲を伴いましたが、アルジェリア政府は100人を超える人質と天然ガスの関連施設を守るために必要な作戦だったとして成果を強調しています。

作戦急いだ背景は
 今回の作戦が急がれた背景には、アルジェリア政府を取り巻くいくつかの事情があると指摘されています。
まず、イスラム過激派の徹底した取締りを掲げるブーテフリカ政権としては、事態が長期化すれば国民に対し、弱さを見せることになるという懸念がありました。
 また、ほかのイスラム過激派の活動も活発なことから、同じような事件が繰り返されることを防ぐため圧倒的な軍事力をもって短期間で制圧することで、力を誇示したい思惑もあったものとみられます。
さらに、事件が長期化して西側諸国が支援を申し出た場合、アルジェリア政府が主導権を維持することが難しくなると懸念したのではないかとも指摘されています。
 こうしたなか、ドバイを拠点に中東の軍事問題を研究するリヤド・カハワジ氏は、NHKのインタビューで、武装グループが人質を連れて施設を離れようとしたことが作戦の引き金になったとの見方を示しました。
 カハワジ氏は「アルジェリア政府にとっての『悪夢のシナリオ』は、人質がいくつかのグループに分けられて別々の場所に連れて行かれ、広大な砂漠地帯で戦力が分散してしまう事態だった。このため、武装グループが施設を離れようとした動きを見せたときには、作戦に踏み出すことを判断せざるをえなかったのではないか」と話しています。

途方途轍もない貧困がテロの背景にあるのは明らかなのだから、世界中のインテリジェンス・エージェンシーが力を合わせて貧困の撲滅に邁進すればいいものだがそうはいかないようだ。インテリジェンス(intelligence)とは知力(power of knowledge)であって単なる知(knowledge)でないのは言うまでもないが、世界の情報機関が「地球世界からの貧困の撲滅」をヴィジョンにして行動するなら「テロとの戦い」なるapparatus(概念装置)はアッという間に無用の長物となる。

さあ、これから雪かきだ!
私のインテリジェンスの発揮時である。(笑)

大きな笑顔で参りましょう。

感謝