下流老人とは「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」のことで、2015年現在、日本国内に推定600万〜700万人いるそうだ。「3ない状態」にあり、自力では健康で文化的な生活を営むことが困難な状況にある人々でもある。

1) 収入が著しく少ない
2) 十分な貯蓄がない
3) 周囲に頼れる人間がいない

以上が「3ない状態」の中身。下流老人に陥る原因として考えられるものは・・・

・病気や事故による高額な医療費の支払い
・高齢者介護施設に入居できない
・子どもがワーキングプア(年収200万円以下)や引きこもりで親にパラサイトしている
・熟年離婚による年金受給額や財産の分配
・独居老人状態での認知症の発症

労働賃金の低下、年金受給額の減少、非正規雇用者の増加、未婚率の増加などによる、逼迫した生活をめぐる問題は高齢者特有の問題としてではなく、社会全体の問題として今から対処したい。


閑話休題(それはさておき)


変わることがない若々しい精神というものがある。時代が変わり、政治・経済・社会も変わり、人々の多くが変わってしまった。にもかかわらず、変わらない人がいる。人から氣に入られるように振る舞うこともなく、お世辞を言ったりして人におもねることもない。彼は群れ交わっているように見えても、maverick(一匹狼)でimpartial(不偏不党)だ。権力やマネーに屈することなく、サービスを提供する代わりにお金を得るという2者間のごく狭い範囲の限られたWin-Winを乗り越えて、関係者全体・社会全体のTotal Winを目指している。誰にでも分かりやすく、抵抗感を与えずに、凝り過ぎることもなく、己の本質を削ぎ落すことなく、実にナチュラルに生きている。飾り氣や誇張は見当たらない。所得と資産からすれば彼は間違いなく富裕層なのだが、そんな姿を微塵も感じさせない市井(しせい)の人でいる。蓄財のテクノロジーや成功して培った人脈や己の名望など、どことなく汚れたしつこさを感じさせない。ただひたすらに、ひたむきに己が道を歩んでいる。そして、控え目で、つつましく素直。アンビバレンスな性格が見当たらないのは、他者や世の中を恨んでいない証。その背景には、彼の能力と自信がある。彼には一貫性(integrity)があり、嘘がない。だからこそ信用できる。

礼儀を以て、丁寧に人と接する人々が構成する社会が理想の社会。だから、今も polite society という言葉がある。日本語訳は「上流社会」。Polite society のエネルギーの源は、私たち民衆の変わることがない若々しい精神に違いない。

新しい日本のステージ開始を感じつつ


大きな笑顔の佳き日々を   感謝
Mary