作為の契機とは、人は社会を主体的に変えていけると考えること。人が、意思、目的をもって自由に行動することなのだが、民衆が主人のケースと別物が主人のケースがありそうだ。
モルモン教徒が支持、第3の男躍進 米大統領選ユタ州
(朝日 ドレーパー〈ユタ州〉=杉山正 2016年10月28日05時39分)
 米大統領選で、半世紀近く共和党が勝ち続けるユタ州で異変が起きている。同党正式候補のドナルド・トランプ氏(70)に対抗し、同党員のエバン・マクマレン氏(40)が無所属で立候補し、支持が急上昇。民主党候補ヒラリー・クリントン氏(69)を交えた三つどもえの戦いになっている。
 「新たな保守派運動の時だ。ユタから全米を変革しよう」。ユタ州ソルトレークシティー近郊で21日にあった集会で、マクマレン氏が訴えると、1千人以上の聴衆が大声援を送った。
 元米中央情報局(CIA)職員で、共和党下院議員団の政策担当を務めていたバリバリの共和党員だ。
 ログイン前の続き今年8月、トランプ、クリントン両候補の好感度が記録的な低さを示すなか、間隙(かんげき)を突くように立候補表明。党主流派がトランプ氏の扱いに手をこまねく姿に反発、「唯一の保守派候補」を掲げた。知名度はゼロで、陣営によると最初の集会には48人しか集まらなかった。
 マクマレン氏は「小さな政府」を掲げ、銃規制反対、自由市場など伝統的な共和党の考えに沿った主張を展開した。ネットを多用する戦略に加え、ユタ州のほかアイダホ州などトランプ氏が予備選で敗れた州で重点的に選挙戦を行った。
 エマーソン大が19日に発表した世論調査で、ユタ州での支持率は31%で、トランプ氏27%、クリントン氏24%を抑えトップだった。
 同州は、1968年の大統領選から共和党候補が勝ち続ける「牙城(がじょう)」で、マクマレン氏が勝てばトランプ氏には痛手となる。さらに、全米をみても、共和、民主の2大政党以外の候補が勝ったのは同年が最後。無所属のマクマレン氏が勝てば、約50年ぶりの歴史的な快挙となる。
 躍進の背景には、同州の人口の6割近くを占める「末日聖徒イエス・キリスト教会」(モルモン教会)の信者の存在がある。マクマレン氏もモルモン教徒。堅実で質素な生活スタイルを尊重し、極めて保守的だ。排斥された歴史から差別にも敏感で、トランプ氏の人種差別や女性蔑視の発言は受け入れられない。
 マクマレン氏も演説で「真の保守は人種や宗教を理由に攻撃されている人がいたら立ち上がり、守るものだ」と訴え、トランプ氏を牽制(けんせい)した。
 支持はネットを通じて世代を超えて広がる。この日の集会に参加した会社員のスペンサー・ギブソンさん(25)はマクマレン氏をソーシャルメディアで知った。「共和党主流派はトランプ氏が良い選択だと思っていないはず。ユタ州が正しい判断をし、保守的な価値観を保っていることを示したい」と話した。
 今回が初めての大統領選となるカート・ヒーリーさん(19)は民主党支持だったが、テレビ討論会での「醜聞」合戦を聞いて失望。「子供っぽく議論に内容がなかった。両候補にも、二大政党制にもうんざりだ。マクマレン氏に投じることは抗議になる」と語った。
 元IT会社勤務、ラリー・クロウダーさん(63)は共和党一筋だったが、「共和党員としてマクマレン氏に投票する。多くの人が目を覚まし、蜂起になるかもしれない」と話す。(ドレーパー〈ユタ州〉=杉山正)