合衆国では2006年1月から2016年7月の間に、物価上昇は21%だが、大学授業料及び関連費用は63%上昇した。学生ローンの残高の急増の一因はここにありそうだ。現在、大学生のローンの金利は4.29%。tuition stabilized(授業料の安定化・固定化)の選択もあったと思うが、あえて一定世帯年収以下の家庭の学生を対象としたのはローンを組む学生を減らす為だろうか。サンダース氏は、フィンランド・ノルウェー・スウェーデンなど世界の多くの国が全ての国民に無料大学を提供し、一昨年ドイツは学費制度を廃止し、今年チリも同じことを行なうと述べ、他の国が出来るなら合衆国に出来ないはずはないと指摘していた。ニューヨーク州の民衆とその支持を得たサンダースを始めとする政治家たちは、社会経済的な格差と貧困を政治政策によって是正しようとしている。合衆国には「自分さえ良ければ(他人はどうなっても)いいのだ」という強欲の資本主義を行動原理としてしまった人々が増えたのだが、その不条理を政治によって変えようとしている。今、私たち世界の民衆に必要なのは、極端な富の集中を防ぎ、世界の貧困を無くすことができる仕組みだ。そして、格差社会の改造を目指すアカデミシャンやクオモ知事とサンダース氏のような人物が現代の日本にはいるだろうかと顧みた。
ニューヨーク州 公立大学無償化を発表 全米で初
(NHK 1月4日 8時39分)
 アメリカのニューヨーク州は3日、全米で初めて公立大学の授業料を無償化すると発表し、学生が多額のローンを抱えていることが社会問題となる中、大統領選挙で民主党のサンダース上院議員が訴えた公約が実現すると注目を集めています。
 ニューヨーク州のクオモ知事は3日に記者会見し、全米で初めて州内にあるすべての州立と市立の大学の授業料を無償化すると発表しました。
 ニューヨーク州に住む世帯年収10万ドル(およそ1170万円)以下の家庭の学生が対象で、2年後にはおよそ1475万円以下まで拡大し、94万世帯が対象になるとしています。

 アメリカでは授業料の高騰によって、ニューヨーク州の学生ローンの平均残高がおよそ340万円に上るなど、多額のローンの負担が社会問題となっていて、去年の大統領選挙では、民主党のサンダース上院議員が授業料無償化を訴えて多くの若者の支持を得ました。
 記者会見でクオモ知事は成功するために大学教育は欠かせない。人材に投資し、将来の希望が実現できるよう支えると述べたほか、同席したサンダース氏も「この動きは全米に広がるだろう」と意義を強調しました。
 クオモ知事は年間190億円に上る財源は州の予算で賄い、州議会の承認を得て、この秋から無償化を進めるとしていて、サンダース氏の公約が実現すると注目を集めています。

NY州、公立大の授業料無料に 全米初
(日経 2017/1/4 23:47)
【ニューヨーク=平野麻理子】ニューヨーク州は3日、全米で初めて公立大学の授業料を無料にすると発表した。公立大学の無償化は2016年の大統領選で民主党候補を争ったバーニー・サンダース上院議員が公約として掲げていた。州議会の承認が得られれば今秋から実施する。米国では若者が進学のために借りる多額の学生ローンが社会問題になっている。
 同州によると、初年度の対象は年収10万ドル(約1170万円)以下の家庭で、計画では18年に11万ドル以下、19年には12万5000ドル以下に拡大する。対象は最大で100万世帯にのぼり、州予算で賄う追加経費は年1億6300万ドル程度になる見通し。具体的な財源は明らかになっていない。
 米国では大学や大学院の進学のため、学生自身がローンを組むのが一般的。これを利用すると平均3万〜4万ドルの借金を背負って社会に出ることになる。3日に会見したニューヨーク州のクオモ知事は現状を「足にいかりをつけて、レースを始めるようなものだ」と批判し、「ニューヨーク州は解決に乗り出す」と述べた。
 公立大学を無料にするのは16年の大統領選の民主党候補レースでヒラリー・クリントン氏と争ったバーニー・サンダース上院議員の目玉政策で、学生ローンに悩む若者を中心に人気を集めた。クリントン氏は当初実現性を疑問視していたが、本選で若者の支持を集めるために公約とした。
 学生ローンの残高は年々増加している。16年7〜9月期時点では約1兆3000億ドルで、10年前の3倍にまで膨らんだ。背景には大学の進学率の上昇や急激な学費の高騰がある。若者の間では学生ローンの返済が重荷となって結婚や出産、住宅購入にも遅れが出ており、経済成長の足かせになるとの指摘もある。
 州内で評価が高い公立大学であるニューヨーク州立大学やニューヨーク市立大学の場合、学費は年6000ドルを超える。無償化の対象外となる私立大学の学費はさらに高額で、平均で年3万ドル程度とされる。
 クオモ知事の3日の会見にはサンダース氏も同席し「革命的な案だ」などと称賛。その上で「ニューヨーク州が今年(無償化に)踏み出せば、多くの州が後に続くだろう」と予想した。
 しかし、多額の財源が必要となるため、財政状況が厳しい州では実現は簡単ではない。さらに今月就任するトランプ次期大統領は学生ローン問題に関心が薄いとみられ、連邦レベルでの改革は難しい状況だ。


閑話休題(それはさておき)


イランの放送局の報道。シリアを領土としたい隣国・イスラエルの思惑が見え隠れする。1967年の第3次中東戦争でイスラエルがシリアから奪い占領し続けるゴラン高原に隣接するティベリアス(ガリラヤ)湖はイスラエルにとって貴重な水源になっているため、土地の問題と共に水の問題がシリア・イスラエル間の交渉のポイントだと言われる(例えば、高橋和夫・放送大学教授)。国連は今もゴラン高原はシリアの領土だとしている。一昨年、シリアとイスラエにまたがるこのゴラン高原で石油埋蔵の発見があった。油層が350メートルで、通常の油層20-30メートルに比較して10倍の油層であることから多量の原油が埋蔵されているという。
アメリカ国務長官、「ISISの結成目的はシリア政権の打倒」
ケリー国務長官
(Pars Today 2017年01月08日16時36分)
 アメリカのケリー国務長官が、「アメリカは、シリアのアサド政権を打倒するためにテロ組織ISISを結成した」との異例の発言を行いました。
 英語のインターネットサイト、オフ・ガーディアンによりますと、ケリー長官は、シリアにおけるアメリカの主要な目的がアサド政権の打倒であるとし、「アメリカ政府は、この目的を果たすためにISISの結成を許可した」と語りました。
 また、「アメリカは、ISISの結成やこの組織の権力増大により、シリアのアサド大統領にアメリカの望む外交的な解決手段を見出させ、退陣に追い込むことを希望していた」とし、「アメリカは、この2つの目的達成のために、ISISの一部のメンバーを武装化した」と述べています。
 さらに、「アメリカ政府は、ISISがいつでもより強大化することを視野に入れていた」とし、「アメリカは、シリア政府がロシアに軍事支援を依頼するとは予想していなかった」としました。
 この報告によりますと、シリアの反体制派グループの代表者との会談における、ケリー長官のこの談話の音声ファイルは、これ以前にCNNやアメリカの新聞ニューヨーク・タイムズに公開されていましたが、アメリカのISIS支援に関するおよそ35分間の部分は、アメリカのメディアにより検閲、削除されていました。
 なお、内部告発サイト・ウィキりークスは、オバマ政権にISISが結成されたことに関する、アメリカの次期大統領トランプ氏の発言を認証し、昨年9月22日に行われたケリー長官のこの表明の音声ファイルを公開しています。


日本は、黒船が到来するまでの長きに渡り繁栄してきた。しかも、その繁栄のために世界のどこかの国や地域に損失を与えるようなことは一切なかった。これこそが、思いやりや優しさを統治の基底に置いた、明治以降忘れ去られてしまった、日本の仕組みの本質だと思う。世界平和の実現には、日の本の民として私たちはがこの仕組みをシッカリと世界の人々に伝える必要がある。2年後の2019年には、明治維新150年という節目を乗り越えた新しい時代を迎えるのだなぁ〜。そんなことを深夜に思ってみた。

グッド・ナイト