40年前の高校時代、生物部ではワラジムシの集合フェロモンの捕集を研究テーマとしていた。フェロモンとは生物が体外に放出して他個体に生理的影響を与える物質で、集合フェロモン、警報フェロモン、性フェロモンなどがある。生物部顧問の村元直人先生の薦めで、『細胞の社会 生命秩序をさぐる』(講談社ブルーバックス)や『試験管のなかの生命 細胞研究入門』(岩波新書)で知られていた京都大学の岡田節人教授に手紙を出した。教授は親切な返信をくださり、文通が始まった。集合フェロモン捕集の方法論などのアドヴァイスを受けると共に、私たち高校生は成果をあげるまで飽きることなく続ける力の大切さを教授から学んだ。ありがとうございます。
岡田節人氏が死去 再生医療の礎築く
(日経 2017/1/17 22:03)
 発生生物学の世界的な権威で、京都大名誉教授の岡田節人(おかだ・ときんど)氏が17日午前7時46分、肺炎のため京都市内の病院で死去した。89歳だった。告別式は近親者で行う。喪主は長男で京都大教授、暁生氏。
 兵庫県伊丹市出身。1950年に京都大を卒業後、理学部助手などを経て67年に教授に就任。専門は発生生物学。
 ニワトリの目の色素細胞を培養して水晶体に変わることを世界で初めて実証し、成熟した細胞は変化しないというそれまでの常識を覆した。こうした研究を基にiPS細胞などが開発され、現在の再生医療の礎を築いた。理化学研究所の竹市雅俊氏ら多くの研究者を育てた。2007年に文化勲章を受章した。

成果は格別な喜びを運んでくれる。生き物の基本に立つとき、人は自然を見る目と感受性を手にして、美しさを体感する。この美しさこそが成果であり、格別な喜びであった。

岡田節人教授のご冥福をお祈りいたします。
okada tokndo