おはようございます。
今日は大晦日。時の流れが実に早い。

昨夜久しぶりに、近くの大型書店に足を運んだ。
児童文学者の吉野源三郎さんの古典的名著『君たちはどう生きるか』の文庫本や単行本そして漫画化されたものが平積みになっていた。漫画は70万部を超すベストセラーのようだ。本書は、1937年に新潮社から価格1円で「日本少国民文庫 (第5巻)」として出版され、先の大戦後に語彙を平易にするなどしてポプラ社や岩波書店から出版されたた倫理書。旧制中学二年(15歳)の主人公・コペル君こと本田潤一の日々の出来事を聴いた叔父さんが彼に書いたノートという体裁で、ものの見方や社会構造、自他との関係性、自己のポジショニングといったテーマが語られている。

今、本書を紐解き格差と貧困の問題を今も昔も変わらない普遍的なテーマだと早とちりしてはいけない。1965年以降の日本では大多数の民衆が自分を中流(階級)だと「意識」できた社会の形成に成功しているのだから。私見によれば、世界史に類を見ない「一億総中流」社会という理想郷建設は、天然所与の産物ではなく、先の大戦後の日本の民衆のミッション(目標)であり、高度成長をアクセルにして、幸せになるという約束(目的)を自らの手で勝ち取ったものであった。にもかかわらず、今日の日本社会は格差と貧困の問題に直面している。問題は、どうして私たちは「一億総中流」社会を維持・発展・成長させることができなかったのかということ。

昔の日本には本物の経済学者たちがいて経済発展と経済成長を両輪として、いかにして民衆の年収のメディアン(中央値)を上げ、分厚いミドルクラス(中流層)を形成するかというミッション(使命)を達成したことも想い起こしたい。

私たち日本の民衆みんなが自分を中流だと意識できる幸せな社会を再び現代日本に顕現せしめたいと祈念して止みません。


今年1年間、「流れのままに」をご愛読くださいまして、ありがとうございます。
佳き大晦日をお過ごしください。
また来年もよろしくお願いいたします。   感謝
富士山20171231