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Severn, The Voice Of Our Children

高校時代に気づいたことがありました。ラ・サール会のブラザーたちは毎週金曜日に肉抜きの食事をしていたことです。不思議に思いブラザー・アルマンに聴いて分かったのは、イエス・キリストの受難にあずかる思いで食事しているということでした。彼らの生活態度に「マタイによる福音書」の次の一節が反映されているように思ったものです。
6:16)また断食をする時には、偽善者がするように、陰気な顔つきをするな。彼らは断食をしていることを人に見せようとして、自分の顔を見苦しくするのである。よく言っておくが、彼らはその報いを受けてしまっている。
6:17)あなたがたは断食をする時には、自分の頭に油を塗り、顔を洗いなさい。
6:18)それは断食をしていることが人に知れないで、隠れた所においでになるあなたの父に知られるためである。すると、隠れた事を見ておられるあなたの父は、報いて下さるであろう。

カナダで一番知られた日系人の財団であるデヴィッド・スズキ・ファンデーションでは、自然への悪影響を減らすことができる簡単な10ステップというものを紹介しています。生活のなかで取り組める、小さな変化から始めようというものです。この第4番項目を目にして、ブラザーたちの姿を思い浮べました。
1. Reduce home energy use by 10%(家庭の消費電力を10%減らす)
2. Choose an energy-efficient home and appliances(断熱性の高い家、省電力の家電を選ぶ)
3. Don't use pesticides(殺虫剤を使わない)
4. Eat meat-free meals one day a week(週一の肉抜きの食事)
5. Buy locally grown and produced food(地元でとれた食べものを手にする)
6. Choose a fuel efficient vehicle(燃費の良い車を選ぶ)
7. Walk, bike carpool or take transit(徒歩、自転車または公共交通機関で移動する)
8. Choose a home close to work or school(職住接近を)
9. Support alternative transportation(未来型の移送手段を見極め、日々の生活に活かす)
10. Learn more and share with others(私達の生活環境について学び、情報と知恵を共有する)

創設者のデヴィッド・タカヨシ・スズキ博士(David Takayoshi Suzuki:1936年3月生)は、テレビでおなじみのこんな方です。彼は、レイチェル・ルイーズ・カーソン女史(Rachel Louise Carson:1907年5月〜1964年4月)の『沈黙の春』(Silent Spring・1962年)にインスパイアーされた(霊感を受けた)ようです。


彼の娘さんのセヴァン・カリス=スズキ女史(Severn Cullis-Suzuki:1979年11月生)は12歳の時(1992年)に、リオデジャネイロで行われた環境サミットでのスピーチで、世界中の人の心を動かした少女です。

「どうやってなおすかわからないものを壊しつづけるのはもうやめてください」
自分の子どもを心配する両親こそ環境問題の一番の希望だと思います。
人々が将来について本気で心配するとしたら木々やハチのことではありません。自分たちの子どものことです。

セヴァン・スズキ女史の活動と、日本とフランスで子どもたちの未来を救うために「食」を守り続ける人びとを追ったドキュメンタリー(2010年作品)があります。未来のこどもたちの生活を守るため、自分の発言に責任を持って行動に移すよう地球全体に呼び掛ける12歳の彼女の姿からこの作品は始まります。29歳(当時)となり、お腹に新しい命を宿したセヴァンさん。カナダのハイダグアイ島で自然と共存する生活をしながら、世界中の人々に、今もなお訴えかけ続けています。危機的状況であることには変わりないが、今なら変化をもたらすことが可能だ、と伝えてくれます。

彼女は父親のデヴィッド・スズキ博士から、「人は、何を言うのかではなく、何をするのかが全てだ」と教えられたそうです。
『セヴァンの地球のなおし方(Severn, The Voice Of Our Children)』(2010年/フランス/120分)
監督:ジャン=ポール・ジョー(『未来の食卓』)
プロデューサー:ベアトリス・カミュラ・ジョー
出演:セヴァン・スズキ、ハイダグワイの人びと、古野隆雄、福井県池田町の人びと、バルジャック村の人びと、ポワトゥーシャラントの人びと、コルシカ島の人びと、オンディーヌ・エリオット、ニコラ・ウロ、ピエール・ラビ、他

最近(2015年2月)の彼女のスピーチです。お楽しみください。素的ですね🎶

This is her plenary talk at the Economics of Happiness conference, held in Portland, Oregon in February, 2015. The conference was organized by Local Futures, a non-profit organization that has been promoting a shift from global to local for nearly 40 years.


閑話休題(それはさておき)


今年2月7日、合衆国民主党は環境政策で国内経済を成長させる「グリーン・ニューディール(Green New Deal)」下院決議案を発表。アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(Alexandria Ocasio-Cortez;通称AOC:1989年10月生)と、エド・マーキー連邦上院議員(Edward John Markey :1946年7月生)が2018年11月に起草を開始し、民主党の連邦下院議員64名、連邦上院議員9名の支持を手にしました。2020年大統領選挙民主党予備選に出馬予定のエリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren:1949年6月生)、カーマラ・ハリス(Kamala Devi Harris:1964年10月生)、カーステン・ギリブランド(1966年12月生)、コリー・ブッカー(Cory Anthony Booker:1969年4月生)の各連邦上院議員も支持。連邦下院(435議席)は、民主党が多数派です。

合衆国政界での環境問題では、AOCが指導力を発揮しています。現在、29歳。
国連気候行動サミット2019(UN Climate Action Summit 2019)では、スゥエーデンの高校生グレタ・トゥーンベリさん(Greta Thunberg:2003年1月生)のキーノート・スピーチ(keynote speech)が世界に発信されました。16歳です。
映像は昨年8月の彼女の穏やかなスピーチです。残念ながら、今は自己主張の一本調子になってしまいました。


日本のお若い方々が温暖化問題の解決を最優先課題に出来ないのは、温暖化による自分たちの未来の崩壊よりも、日本の凋落により迫り来くる不幸な現実への対処を優先したいからなのかもしれません。

未来をイメージして新しい社会をつくるのは、お若い人々の役目です。私たちの世代は、彼らを見守り、必要に応じてサポートし、智慧ある言葉をプレゼント出来たら美しいと考えています。

大きな笑顔の佳き週末をお過ごしください。

流れのままに