このところの日本の政治から、「外交努力」という言葉が消えてしまった印象があります。外交というソフトウエアを持ち合わせた人材の適材適所の有効活用は、時として、武器・兵器・装備等のハードウエアよりも効果的に和平の目的を達成することがあります。安倍首相は「安全保障戦略を再構築し、専守防衛の範囲内で最も効果的な抑止力や対処力を模索する」と語りましたが、その「抑止力や対処力」として武器・兵器・装備などのハードを模索すると同時に、外交というソフトをも兼ね備えた安全保障戦略が求められていると思いました。日本国は憲法の前文にある通りに、(横田幕府からの)「専制と隷従、圧迫と偏狭」を排除して真の独立国家・日本として再出発する必要に迫られています。

日本国憲法 前文
  日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民と協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。われらはこれに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
  日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。われらは全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和の内に生存する権利を有することを確認する。
  われらは、いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信ずる。
  日本国民は、国家の名誉にかけて、全力をあげて崇高な理想と目的を達成することを誓う。

合衆国の政策変更につられて、安全保障のあり方を検討せざるを得ない現状は理解できます。しかしながら、私たち日本の民衆が独立不羈の精神を発揮して、「そもそも国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する」環境を招来せしめようではありませんか。
安保戦略の在り方検討へ 敵基地攻撃能力も焦点に
(NHK 2020年6月19日 4時06分)
  新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画の停止を受けて、政府は、この夏からNSC=国家安全保障会議で安全保障戦略の在り方の検討を進める方針です。専守防衛の範囲内で最も効果的な抑止力や対処力を模索することにしていて、政府が否定してきた「敵基地攻撃能力」の保有も議論の焦点の一つとなる見通しです。
  「イージス・アショア」の配備計画を停止したことを受けて安倍総理大臣は、18日の記者会見で「抑止力、対処力を強化するために何をすべきか。安全保障戦略のありようについて、国家安全保障会議で徹底的に議論する」と述べ、この夏から、NSC=国家安全保障会議で日本の安全保障戦略の在り方を議論し、新たな方向性を打ち出すと表明しました。
  政府としては、「イージス・アショア」の代替となるミサイル防衛体制を検討するとともに、北朝鮮が南北の共同連絡事務所を爆破するなど北東アジア情勢の不透明感が増していることや、米中の対立が深刻化している状況も踏まえ、安全保障戦略を再構築し、専守防衛の範囲内で最も効果的な抑止力や対処力を模索することにしています。
  今後の検討にあたっては、安倍総理大臣が、18日、自民党内に、政府が否定してきた「敵基地攻撃能力」の保有を求める意見があることにも触れ、「われわれも受け止めていかなければならない」と述べたことから議論の焦点の一つとなる見通しで、政府は、NSCで集中的な議論を行ったうえで、秋にも方向性を出したいとしています。

昨日、平野貞夫氏の著作を2冊読みました。合衆国からの「専制と隷従、圧迫と偏狭」を教えてくれる本書は、それらを除去する必要性についても知らせてくれます。値千金の本です。紐解くことをお勧めします。
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閑話休題(それはさておき)


天皇の稲作と皇后の養蚕は「ご公務」ではありません。また、稲作によってできたお米さんが新嘗祭に使われますが「宮中祭祀」ではありません。これらふたつは「伝統文化の継承」としてのご活動に位置づけられていますから、テレビや新聞を通じてニュースとして私たちに伝わってきます。

この度の新型コロナウイルス危機による国難で、多くの日本国民が苦しんでいます。ですから、令和天皇の大御心が伝わるお言葉が直接、すべての国民に向けて発せられたら良いのにと願っています。今風に、天皇皇后両陛下のお言葉や慎みのあるお姿がそしてご活動や日々の暮らしを両陛下自らが、スマートフォンを使い、TwitterやFacebookまたはInstagramで発信なさるような(5Gを除いた)環境が整えられてもいいような氣がしています。

そんなことを考えていましたところ、元外務官僚から侍従長に転じた渡辺允(まこと)氏が、17日付で宮内庁参与を退任なさったことを知りました。譲位なさった平成天皇が氣心の知れた相手に相談なさる仕組みは必要だと言われておりましたので、退任なさった参与の皆さんがそのまま上皇の相談役になることはあるかもしれません。
宮内庁参与は、天皇に助言する組織で、昭和天皇時代の昭和39年、吉田茂元首相、小泉信三元慶応義塾塾長ら4人が初めて起用・委嘱されたのが始まりです。任期や定員はなく報酬も支給されません。宮内庁が人選した上で、最終的には天皇が私的に就任を依頼するスタイルです。
新しい参与には渡辺允(まこと)氏のような外交畑を歩んだ方が、いまのところいらっしゃいません。皇室外交と呼ばれる皇室による国際親善にも、相談役は必要。ですから、渡辺氏のような教養ある外交の専門家がいらっしゃるとこころ強いです。
宮内庁参与に五百旗頭氏ら3人 渡辺元侍従長らと交代
(時事 2020年06月17日12時16分)
  宮内庁は17日、皇室の重要事項について天皇陛下の相談役となる同庁参与に五百旗頭真・兵庫県立大理事長(76)、風岡典之・元宮内庁長官(73)、寺田逸郎・前最高裁長官(72)の3人を18日付で起用すると発表した。
  渡辺允・元侍従長(84)、国松孝次・元警察庁長官(82)、羽毛田信吾・元宮内庁長官(78)、竹崎博允・元最高裁長官(75)の4人は同日付で退任する。



大きな笑顔の佳き週末をお過ごしください。

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