今月20日に投票日を迎える参院選挙が、いよいよ終盤に差し掛かっています。連日、テレビや新聞では候補者の主張や主要な政策論争が報じられ、私たちの選択を促しています。しかし、その「報じられる情報」の裏側で、あるいはその「報道の隙間」で、本当に重要な情報が置き去 ...
【参院選直前】苦言は薬なり。今、日本の未来を考える。
今日の日めくりカレンダーの箴言は、心に深く響くものでした。 「苦言は薬なり、甘言は病なり」 これは、耳に痛い忠告や批判(苦言)こそが、自分を成長させたり、目の前の問題を解決したりするのに役立つ「薬」のようなものだ、という意味です。一方、心地よい言葉やお世 ...
回天の時機:未来を拓く、今この瞬間
今年1月22日、日・モンゴル防衛装備品・技術移転協定が発効し、日本とモンゴルの関係は新たな段階に入りました。モンゴル国は、かつて清朝の支配下にありましたが、20世紀初頭に独立を宣言し、ソ連崩壊後は民主化を推進。現在は独立した主権国家として、隣国であるロシアや ...
マリアの視線、神の計画:エル・グレコ『受胎告知』をめぐる旅
エル・グレコ《受胎告知》 1590年頃-1603年 油彩、カンヴァス 109.1×80.2㎝ 大原美術館藏 カトリック湯の川幼稚園の頃から、私にとって「受胎告知」のイメージは、フラ・アンジェリコが描くような、静かで畏まった大天使ガブリエルが聖母マリアに報告する姿でした。そ ...
トランプ政権との関税交渉:日本の課題と戦略的盲点
トランプ政権との交渉において、日本が「間違っている」と見なされる可能性がある、あるいは課題として指摘される点は、主に以下の4つに集約されます。 1. 「相互関税」への対応力不足 トランプ大統領が繰り返し主張する「相互関税(Reciprocal Tariffs)」とは、「相手国 ...
「しちめんどくさい」と言われて──言葉と習慣、そして向き合うことの意味
先日、報道で耳にした石破首相による「しちめんどくさい日本語、日本の習慣」という発言。参議院選挙を前に、自国の言語や文化について語ったその一言は、私たちにとって「耳を疑う」ような衝撃と、ある種の失望をもたらしました。日頃から「流れのままに」言葉と向き合って ...
激動の七月、日本の選択:アゼルバイジャンから紐解く平和への現実的貢献
アゼルバイジャンの首都バクーには、未来を映し出すような見事な現代建築群が織りなす象徴的なスカイラインが広がります。中でも、有名なフレイム・タワー(三本の炎の塔)、ヘイダル・アリエフ・センター、そしてカーペット博物館は特に注目すべき建物です。 世界は今、ウ ...
イラン空爆が暴き出す国際政治の深層——合衆国の思惑、揺らぐ情報戦の中で、そして日本の外交的試練
今、中東情勢は緊迫の度合いを増しています。特に、先日(6月22日)に報じられた合衆国によるイラン核施設への空爆は、国際社会に大きな波紋を広げました。今朝は、この出来事に関連する合衆国の主要な政治家たちの動きと、その背景にある思惑について深掘りしてみたいと思 ...
【警鐘】中東の荒波、私たちの日常:流れのままに、今こそ「自立」へ
おはようございます!快晴の札幌の朝、いかがお過ごしでしょうか。 「流れのままに」日々を過ごす中で、時に私たちは、大きく波打つ世界の動きに目を向け、そこから学びを得ることも大切だと感じています。昨日、今日と立て続けに飛び込んできたイスラエルとイランの緊迫し ...
インド航空機事故の深層と、見過ごされる「コメ問題」の本質
今朝、窓の外を眺めながら、ふと二つの異なるニュースが頭の中で繋がり始めました。一つはインドで起きた痛ましい航空機事故、そしてもう一つは、日々の食卓を支えるコメの価格高騰問題です。一見何の関連もないように思えますが、それぞれのニュースの裏側には、私たちが見 ...
不完全の美学:隙間に光る人の優しさ
今朝、不思議な夢で目が覚めました。昔住んでいたニューヨークでの出来事です。いつものように満員電車に揺られて通勤していると、ふと、目の前のビジネスマンの足元に視線が止まりました。完璧に着こなしたスーツに、なぜか解けたままの靴紐。そのたった一つの「隙」が、妙 ...
雰囲気では政治は動かない:私たちに問われる「力」とは+Add 2
おはようございます。 今朝は、先週の土曜日に拝聴した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員、田中熙巳さんの講演「核兵器のない世界をめざして」についてお話ししたいと思います。この講演は、お世話になっている弁護士の郄崎暢先生のご紹介で参加させていただき ...
老獅子、若獅子、そしてセザンヌ:歴史の不確実性と交渉の希望
読者の皆さま、おはようございます。 今朝は、私たち人間社会にも通じる、自然界の厳しくも普遍的な真理からお話を始めたいと思います。 私の大好きな言葉に、"An old lion is driven out by a young one."(年老いたライオンは若いライオンに追い出される)というものがあ ...
白米五合の夢、断たれた絆 〜米価高騰の深層に潜む「ミドルウェア」の不在〜
「江戸の庶民は一日に白米を五合も食し、現代人のように肥満に悩むことは稀だった」――この逸話は、当時の米の質や、現代とは比較にならない日々の運動量という背景を差し引いても、私たち日本の民衆の食生活と米との深い関わりを改めて考えさせます。かつて、私たちの暮ら ...
足下照顧(そっかしょうこ)
今日の私の日めくりカレンダーには、このような言葉が記されていました。 「隣の花は赤い」 皆さまも一度は耳にされたことがあるのではないでしょうか。このことわざは、とかく他者の持ち物や境遇が、実際以上に優れて見える心理を表すものです。 「あの人の仕事は楽しそ ...